2016年3月まで発刊をしていた人気季刊誌『銀座十字屋タイムス(旧・銀座十字屋通信)』で人気のあった連載「ハープ解体新書」をお届けいたします。
ハープ解体新書Vol.3 「ライヤーはハープではない!?」
シリーズ3回目のテーマは「ライヤーはハープではない! ? 」
2001年に上映された映画「千と千尋の神隠し」。この作品の主題歌「いつも何度でも」で使われていた弦楽器“ライヤー”は、映画の人気とともに注目を集め、当時は「あのハープは十字屋でも売っていますか?」「どこの国のハープですか?」などといったお問合せをたくさんいただきました。
ところが残念!実はライヤーはハープではないのです。
そこで、今回はハープ(ハープ属)とライヤー(リラ属)の違いについてです。
ハープ属(図A)とリラ属(図B)の基本的な構造を見比べていただくとお判りになるように、リラ属には“駒”があるのに対してハープ属には駒がないのです。この駒は、弦だけでは小さすぎる音(振動)を効率的に響鳴板に伝えるためのもので、みなさんがレッスンで使用しているケルトハープ、アイリッシュハープやペダルハープ、それにアルパなどには駒がないのに対して、ライヤーには駒が付いています。ちなみにリラ属には、バイオリンやギター、チターなどがあります。
次回は、いよいよハープの核心に迫ります。
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